効率の良い英語学習のためにも、まずは英語の本質を押さえておきましょう。

英語の構文

五文型って、そもそも何?

五文型は英語の文章を5つのパターンに振り分け、分析したものです。
ただこれは2015年現在、日本以外の国では使われていないと言っても過言ではなく、
事実、ほとんどの英語圏のネイティブスピーカーの先生方は五文型を知りません。

五文型というのは間違いなく必ずしも必要な知識ではないのです。

一応、復習しておきましょう。これが五文型です。

第1文型:主語+動詞(S+V)
例)I run every morning.
第2文型:主語+動詞+補語(S+V+C)
例)I am a runner.
第3文型:主語+動詞+目的語(S+V+O)
例)I bought new running shoes yesterday.
第4文型:主語+動詞+間接目的語+直接目的語(S+V+O+O)
例)I gave you new running shoes.
第5文型:主語+動詞+目的語+補語(S+V+O+C)
例)I saw you running last night.

五文型は本当に必要ない?

五文型の理解は必ずしも必要ありません。
特に英語圏への留学機会がある学習者であれば、細かい文法ポイントを理解せずに、
個々の努力次第でネイティブレベルの英語力を身につけることも可能です(もちろん留学形態や年数にもよりますが)。
ただ、学習者の性格や学習タイプ次第では、五文型を始めとする文法ポイントを上手く利用して、英語力を身につけていくことも大いに可能です。
特に英語圏への留学機会などがない場合は、こういう文法ポイントを利用した方が、身につけられる英語力は確実に高まります。

Lang Leaves Education のスタッフが第二言語習得の研究をしている際、
3歳の日英バイリンガルの幼児が「飛行機が海に落ちた」と言う時に、
日本語では「落ちちゃったね」「海に落ちちゃった」とだけ言っているのを観察しました
(「飛行機が(海に)」という部分を省略していた)。

同日、その幼児は同じ内容のことを英語で “The airplane fell into the ocean.” と、きちんとした文章で表現していたのです。
その幼児の日英両言語の習得バランスに問題はなく、どちらもモノリンガルスピーカーと同レベルの言語能力を持っていました。
つまりこれは、その幼児の言語発達が原因ではありません。
これは、英語では(そしてfall という動詞を使う時は)
「どこに落ちた?」という情報をきちんと入れる必要があるから
表面化した違いなのです。

そう、言語によって補うべき情報も情報量も異なります。
五文型を始めとする文法ポイントを学ぶ時には表面上の文法用語に惑わされることなく視点を高く持ち、
「英語という言語」を観察していくような気持ちでいましょう。

五文型を始めとする文法ポイントを学んでみたい人への助言は?

文法を学ぶ時には「視点」を高く持ちましょう。そうでないと細かい知識の寄せ集めになってしまいます。
例えば前述した五文型の五つの文章構造を見て「Sの後にはVがきて…」と考えていくのではなく、
そこから少し視点をあげて「英語って“動詞の後に不足した情報が足されていく”んだな」と気付きましょう。
例)I love →「え、誰を?」→ you.
例)I live →「え、どこに?」→ in Taiwan.
例)Do you have →「え、何を?」→ something →「どんなもの?」→blue?
例)Satomi gave →「え、誰に?何を?」→ him a pen.
例)You saw →「え、何を?」→ me running.

そして「もしかして“動詞”がキーポイントなのかな?」と気付けた人は大正解。
英語で大事なのは「文の型」ではなく「動詞」なのです。
どんな動詞を使うかで、どんな情報をどのくらい足していく必要があるのかが決まってきます。

もちろん、前述した「五文型」を徹底的に解説しないといけない仕事を担わされた英語の先生は、
前述した「五文型」をきちんと理解する必要があります。
でも、あなたはどうですか?五文型を徹底的に理解する必要はありますか?

五文型を徹底的に理解する必要がある方は五文型について書かれている文法書をご覧ください。
英語の構文の本質だけ見極められれば良いという方はこのまま読み進めてください。

まず、典型的な英語の動詞パターンをチェックしましょう。

典型的な
動詞パターン
イメージ よくあるパターン 例文
1 単純動作系 動詞のパワーが自分に戻ってくる。

Screenshot (628)

前置詞とくっついて詳しい情報を提供(例文2,3参照)。 1. I run every day.
2. I run at Central Park.
3. I am waiting for my mom.
2 力が飛んでいく系 動詞のパワーが物や人に向かう。Screenshot (629) 動詞の後ろに名詞が1つ置かれる。 1. I know Sally.
2. I punched him.
3. I’m learning Karate.
3 Give系 動詞の意味に関係なくGiveのイメージがある。Screenshot (630) 動詞の後ろに「誰に」「何を」という2つの情報がくる。 1. I gave her a bouquet of flowers.
2. I teach them science.
3. I made him a cake.
4 矢印パワー系 To の矢印パワーで進んでいく。
Screenshot (637)
Toの後ろに続く情報が現実化するよう、働きかけている。もしくはTo矢印の向いている方向を見ている。

 

前置詞toのイメージは「到達点まで一直線に向かう矢印」です。詳しくはLang Leaves EducationのYouTubeビデオ「前置詞 ToとFor」をご覧ください。

1. I went to school.
2. I asked my dad to cook.
3. I convinced her to drive.
4. My boss allowed me to take a day off.
5 動きがある系 冷静さを感じさせるToか躍動感がある-ingを使う。

Screenshot (632)

To+動詞は「~すること」というイメージ。逆に、-ingで表される動詞は躍動感があり、リアルなイメージです。

 

-ingのイメージに関してはLang Leaves EducationのYouTubeビデオ「英語の時制:現在形」にてご覧頂けます。

1. I like to shop.
2. I like shopping.
3. I tried to call you.
4. I tried calling you.
6 報告系 文章内に、thatを使って更に別の文章を用いての丁寧な報告感。

Screenshot (633)

動詞+that(thatが省略されることも)。
※音読する時はthat前でひと息おきましょう。
1. I think that Riley is ready.
2. I promised that I will finish my homework by noon.
3. I hope my dream will come true.

さて、ここで「五文型」に戻ってみましょう。

第1文型:主語+動詞(S+V)
例)I run every morning.
第2文型:主語+動詞+補語(S+V+C)
例)I am a runner.
第3文型:主語+動詞+目的語(S+V+O)
例)I bought new shoes yesterday.
第4文型:主語+動詞+間接目的語+直接目的語(S+V+O+O)
例)I gave you new shoes.
第5文型:主語+動詞+目的語+補語(S+V+O+C)
例)I saw you running last night.

「典型的な動詞パターンのリスト」を見たことで、目に入る英文の印象が変わりましたか?

動詞パワーがどう動いているのか、ということなど、英文を受け取る時になんとなくイメージが湧くようになるまで、
しっかりと「典型的な動詞パターンのリスト」を自分の中で定着させましょう。

注意!

第2文型はよく「S=C」と表現されますが、それが間違いなこともあります。

第2文型:主語+動詞+補語(S+V+C)
例)I am a runner.

この文章は正しく解釈すると「Runnersというグループがあり、自分はそのうちの一人だ」という意味。
つまり、あくまでもRunnersという集合体の存在を感じているのです。単なる「私=ランナー」という認識ではないのです。

※ こういう些細なニュアンスを掴めるかどうかで、
ネイティブスピーカーのように英語を使えるようになるかが決まってきます。気を付けてくださいね。

もちろん、「S=C」の場合もあります。
例)Mount Fuji is the tallest mountain in Japan.

「富士山」も「日本一高い山」もそれぞれ一つしかなく、それが同一のものなので、この場合は「S=C」が成り立ちます。

言葉が話される順番は大事です。理由があるからこそ「その順番」で話されています。
話し手がどういう意図を以てしてその語順を選んだのか、ニュアンスを掴めるようになると良いですね。
そのためにも上記のリストを見て、それぞれのイメージを感じながら沢山の英文に触れていってください。

参考資料:大西泰斗、ポール・マクベイ (2005). 「ネイティブスピーカーの英文法是対基礎力」

 

 

英語の接頭辞と接尾辞。

Base wordまたはRootにくっつく、頻出度の高いAffixes(接頭辞と接尾辞)をご紹介します。

これらを覚えると、効率的に語彙増強をしていくことが可能となります。

 

Prefix(接頭辞) Meaning Example
Ab- away from absent, abnormal
Ad- to, toward advance, addition
After- Later, behind aftermath, afterward
Anti- against, opposed antibiotic, antigravity
Auto- self automobile, autobiography
Be- make believe, belittle, befriend
Bi- two bicycle, biceps
Com, con, co- with, together commune, concrete
Contra- against contradict, contrary
De- downward, undo, opposite deflate, defect
Deci- ten decibels, decimal
Dis- not, opposite of dislike, distrust
E, ex- out of, prior to explain, expense
En, em- in, into, cover engage, employ
Extra- outside extravagant, extraterrestrial
Fore- earlier, before foreclose, foresee
Im- not impose, imply
In- into, not include, incurable
Inter- between, among interact, internal
Macro- large macroeconomics, macrotiotic
Magni- great magnify, magnificent
Mega- huge megaphone, megabucks
Mid- middle midway
Micro- small microscope, microbe
Mis- wrongly mistake, mislead, misfire
Non- not nonsense, nonviolent
Out- more or better than others outperform, outbid
Over- above, beyond, over overflow, overdue, overlook
Post- after postdate, postmark
Pre- before, prior to preheat, prehistoric, prefix
Pro- in favor of protest, protect
Re- again repeat, revise, return
Prefix Meaning Example
Sub- under, beneath submarine, subject
Super- above, beyond superior, supernatural
Tele- for telescope, telephone
Trans- across transfer, transit, transport
Tri- three tricycle, triangle
Un- not unknown, unjust, unkind
Ultra- beyond ultraviolet, ultrasuede
Under- beneath, below underneath, underline
Uni- one, single unicorn, uniform

 

Suffix(接尾辞) Meaning Example
-able, -ible can be done comfortable, edible
-al, -ial having characteristics of personal
-ant one who assistant
-ar, -er, -or one who liar, teacher, doctor
-arium place for aquarium
-ed (past tense) jumped, smiled
-en made of wooden
-ent one who resident
-er more brighter, higher
-ery, ry products pottery
-est most brightest, highest
-ful full of mouthful, careful
-ic having characteristics of linguistic, economic
-ing material roofing
-ing (present participle) jumping, smiling
-less without fearless, speechless
-ly every weekly
-ly characteristic of happily, quickly
-ment action or process enjoyment, excitement
-ness state of, condition of happiness, kindness
-ology study of biology
-ous, -eous, -ious full of joyous, wondrous
-s, es more than one books, boxes
-y characterized by sunny, happy

英語の母音と子音

口先を多く使う日本語と違い、英語は舌や喉を使って発音します。
ここではそれぞれの母音と子音の発音記号と舌の位置を確認しておきましょう。
(英語の母音の数は数え方によって異なるのですが、ここでは一般的に発音記号であらわされる母音全てをご紹介しています。)

 

母音

Screenshot (754)    Screenshot (755) 左のチャートは、人の顔を横から見た図と認識し、口内のどこに舌を置くかの参考にしてください。

 

それぞれの母音のポイント。
1)Tense Vowel:i, e, ɑ, u, o。長母音のマーク (ː) がつくことが多く、日本語の感覚でいうと「ビーズ」のように伸ばす音。ただ伸ばすだけではなく、Tenseとあるように少し緊張感を伴う。例)bird, beads
2)Lax Vowel:ɪ, ɛ, æ, ə, ʌ, ʊ, ɔ。短く感じる母音。例)bat, bid
3)Semi Vowel :w, y。半母音と呼ばれる、母音のように聞こえるけど子音の役割を持った音。このチャートには含まれていない。例)we, yes
4)Diphthong:ɑj, ej。二重母音。日本語では「アイ」「エイ」のように2つの母音に聞こえるが、ネイティブはあくまでも1つの母音として認識している。
5)Round:u, ʊ, o, ɔ。発音をする時に唇を丸める。

 

子音

Screenshot (756)

Screenshot (758)

 

Stop:破裂音(勢いよく発音)
Fricative:摩擦音(障害物の間を通して(摩擦を起こして)発音)
Affricate:破擦音(摩擦音よりも勢いのある発音(又は、破裂音に近いけど摩擦が起きている発音))
Nasal:鼻音(鼻にかかるように発音)
Liquid:流音(l は舌と上歯茎の接触が中央部でのみ行われ、閉鎖部の両側(時に片側)から息を流出させながら発音。rは舌を歯茎に接触させずに息を流出させながら発音)
Glide:半母音(口蓋(口内の天井部分)に近づき発音。接触すると子音になってしまうので注意)
Voiced Consonants:声帯を震わせて出す音。濁音のつくような音のイメージ。(Nasalや母音もVoiced)
Unvoiced Consonants:声帯を震わせずに出す音。

 

※画像が見ずらい場合はクリックして拡大表示をしてください。

 

英語の冠詞

英語の冠詞について簡単にご紹介しています。

 

不定冠詞 (a/an) ゼロ冠詞 (∅) 定冠詞 (the)
イメージ:any one

 

イメージ:無形
(存在すべき冠詞がない、という考え方をすることがポイント)
イメージ:”that one!” という感じの共通理解*
(特定したり限定したり)
例:an apple
実際に形を感じている。
どれでもOK感(指定なし)。
例:apple

形を感じない。単に辞書に書かれている定義を読んでいる感。

例:the apple
実際に形を感じている。
あのりんご」(指定感あり)。
例:a glass of water

不定冠詞のa を付けるとトレイに乗せた感じ。a set of ~、a series of ~も同じ。

例:water

液体なので物理的だけど容器がないと形を留めていられない、形がない感じ。ボワーッと感。

例:the water

あの水」感(指定あり)なので「コップに入った水」を指すこともあれば(例:Can you please pass me the water?)「海や川」を指すこともある(例:I can’t believe he went in the water! It’s still March!)。話し手と聞き手に共通理解があれば、その対象物は何でもOK。

例:I go to a school.
どこの学校かまでは詳しく表現していないけど、例えば「日本国内にある1つの学校」「ファッション系の、とある学校」というように集合体を意識したうえでの「1つの」学校に通っている、というイメージ。
例:I go to school.
こういう時は、学校の校舎の形を感じているというよりも、「学びの場」としての学校の概念を感じている。
例:I go to the school.
あの学校だよ」という指定感あり。特定している。

 

「定冠詞神話」に騙されないで!

定冠詞(The)使用に関して「同じ単語が繰り返し使われる際、2番目以降にはTheが付きます」と説明されることがありますが、これは「そういう場合もある」というだけ。
I have a book. The book is…という文章では、確かに2番目の冠詞としてTheが付けられていますが、これは「話し手と聞き手の共通理解がある例」なだけなのです。
必ずしも2番目以降だけがTheになるわけではなく、最初からTheを使う場合もあります。
例)The fact is that Dr. Lin prescribed unlawful drugs.:初めて聞くFactだとしても、That以下に具体的な説明がくることから、「The」を使って「Fact」の幅を最初から制限しています。
例)I live in an apartment overlooking the river.:聞き手が「その川」について何も知らないとしても、この文章内で「私の住んでいるアパートから見える川」という共通理解が生まれているので、「その川」について前述されていなくても、最初からここで「The river」と言ってしまうことも出来ます。

 

冠詞の理解ポイント!英語は「形があるか、ないか」で考えると分かりやすいですよ。(*^^*)

形があるなら…それについて情報を付けてあげましょう。
指定感のない「A (any) bear」? 指定感のある「The bear」? それとも「My/Your bear」?
こうして名詞の前にきて「名詞の情報を補う役割」をする品詞を「限定詞/Determiner」と呼びます。
限定詞の例:a/an, the, my, your, her, his, our, -‘s (as in Taro’s), this, that, these, those, all, some, many, two (and other numbers)
例えば、米国大統領の演説では米国のことを ”Our country” と言ったりします。実はこういうところに
話し手の気持ちが乗っかっています。同じように、冠詞も大事な情報を運んでいるのです。
形がないなら…そのままボワーッと感を出す表現でOKか(例:water)、仕切りを作ってあげた方が良いのか(例:a glass of water)ケースバイケースで判断していきます。
例えば「hug」は無形ですが、”Give me a hug.” というように冠詞を付けることがあります。これは
“Give me hug.” だと、どんなhugをどのくらいすれば良いのかイマイチ分からないから。”Give me a
hug.”は、「Any hug(どんなhug)でも良い」と、相手に親切に情報を伝えてあげているのです。

 

オモシロ小話。The を付ける?付けない?
1日の時間帯を示す単語に定冠詞のTheが付けられることが多いです(例:the morning, the afternoon, the evening)。これらの時間の範囲/区間は
「1日の中で今はこの時間」と言うように「感覚」で把握することが出来ます(一般的に、日が昇って正午までがmorning、そこから日没辺りまでがafternoon、そこから就寝前までがeveningですね)。
これは人によって微妙に異なる感覚ですので、共通理解のために冠詞のtheが必要になります

そしてnightですが、寝ている時間は範囲/区間としてではなく一つの塊として考えられます。
そのため心の中で時計の文字盤を指さすような感覚でatが使えるのです(at night)。
この時、冠詞(a/an/the) をとりませんが、これはat自身が「ダーツで狙っている感」を出しているので、冠詞を使って名詞を限定する必要がなくなるからです。
稀にin the nightという言い方もしますが、それはin the morningなどの用法が応用されて可能となっている表現方法です。

 

(より詳しい説明は、すずきひろし&ミツイ直子著「イラストで広がる英語の世界 前置詞編」をご覧ください。)

英語の前置詞

頻出度の高い英語の前置詞の運ぶイメージをご紹介しています。
より詳しい説明は「イラストで広がる英語の世界 ~前置詞編~」でご覧ください。

こちらでも At, In & On For & To について学んで頂けます。

 

前置詞 コアイメージ 例文
About 周辺。 My report was about the bird that I saw last night.
Above 基準点があって、それより「上の方」。 The airplane has to fly above the clouds.
Across 平面を横切る。 My office is across the street.
After 何かの後ろ。 After school, I have a piano lesson.
Against 対象物の「対」。 It’s hard to see the white subtitle against the light screen.
Along 何かに沿って。 We strolled along the coast.
Among ぼんやりしたグループ。 The apps are popular among college students.
Around グルリと一周する動き。 Please put the ribbon around the tree.
As 2つ物を天秤にかけるイメージ。 I worked as a volunteer.
At 全体を見渡して「今、ここ!」と指さすイメージ。 I’m working at Tokyo station.
Before 何かの「前」。 Oliver has to go home before five o’clock.
Behind 何かと比べた時に「後ろ」。 The doll is behind you.
Below 基準点があって、それより「下の方」。 Your temperature is below normal.
Beneath 隠すような感じで、すぐ下に。 The flower’s sprouted beneath the snow.
Beside 2つの物が、側に。隣り合って。 Come and sit beside me.
Besides 1つの物の「他に」。 Everyone besides me likes the singer.
Between 2つの物の間。 My neighbor and I planted trees between our front yards.
Beyond 境界線を越えた、向こう側。 My aunt’s store is open beyond nine o’clock.
But 逆。 I don’t like boys but I like Tom.
By 隔たりのある「傍」。 I will always stay by your side.
Concerning 向き合う気持ち。 Maya has a lot of questions concerning anger management.
Despite 後に続く物を振り落とす。 Despite the cold weather, the kids went swimming.
Down 下の方へ。 The sled went down the hill.
During 特定の期間内。 I studied Biology during my college years.
Except 外され感。 The whole class finished the project, except one student.
For 曖昧な物に向かって手を広げているイメージ。 This letter was sent for me.
From 矢印の起点。 Where did you come from?
In 立方的な物に入っているような感じ。 He is in the room.
Inside 境界線の内側。 Let’s keep all the fish inside the pool.
Into 立体的な物の中に入り込む。 He came into the room.
Like 対象物に向かう好意。 Heather is very kind like her mom.
Near 「近い」と思える距離感。 I live near Tokyo.
Of 帰属、対象。 Would you like a slice of cake?
Off 非接触。 I got off the train at Tokyo station.
On 重力を感じるような接触。 I walked on the beach.
Onto 着点に接触。 The spider is now moving onto the picture frame.
Outside 境界線の外側。 I don’t want your ball outside the line.
Over アーチ状の覆い。 I walk over the bridge.
Past 基準点を過ぎ去る。 My husband worked past midnight on a regular basis.
Regarding 何度もチラ見。 Here are some concerns regarding the new technology.
Since 和訳のままの「~から」のイメージ。 It’s been 8 years since we graduated!
Through トンネルの様な空間を横切るイメージ。 The train went through the tunnel.
Throughout 空間を通過し終えるイメージ。 There are cockroaches throughout the building!
To 到達点まで一直線に向かう矢印(→)。 Let’s go to the toy store!
Toward 到達点に向かっている感じ。 Our donation will go toward helping single-parent families.
Under 広がりのある物の「下」。 We sat under the tree.
Underneath 接着感のある「すぐ下」。 The sheets are underneath the towels.
Unlike 同じグループだけど違う「スペシャル感」。 Unlike many other soccer team’s in the Sunset League, the team Mighty Mights is coed.
Until 「変化の一点」を目指す感。 Maria kept reading her book until her boyfriend arrived.
Up 上の方へ。 He is lying face up.
Upon ジャンプして、ピョンと接触。 “When you wish upon a star…”
With 空間共有。双方向性。 Can you play with me?
Within 境界線の内側。 The school is located within a good neighborhood.
Without 「ない」「していない」状態。 I can’t live without her.

 

「イラストで広がる英語の世界 ~前置詞編~」すずきひろし&ミツイ直子 より引用。

英語の助動詞

ついつい「日本語対訳」で判断されがちの英語の助動詞ですが
実はそこには、話し手の気持ちが乗っかっています。

その「感覚」を正しく理解していけるようにしましょう。

 

Screenshot (752)

 

どの助動詞を使うか、そもそも助動詞を使うかどうかで、話し手の考えや感じていることが予測できます。
英語に触れる時はこういうところまでをも捉えていってくださいね。

 

100%        She is in love.
Certain        She must be in love.
Probable     She may be in love.
Possible      She might be in love.
She can be in love.
She could be in love.
0%         She is not in love.

 

 

時に、「mustとhave toは“~をしないといけない”という意味だから同じだ」という説明を見かけますが、
この2つのイメージは大きく異なります。
例)I must go to school.
例)I have to go to school.

 

mustは王様が命令をして「これをしろ」「これをするな」と言っているイメージ。
have to は「英語の時制」で見たように、自分のパーソナルなHave空間に
「これをする」という「やることリスト」を持っているイメージです(否定形の時は、そのリストがないイメージ)。
例)I must go to school.(強制されている感)
例)I have to go to school.(やることリストの1つが「学校に行くこと」という感じ)

 

英語の時制

まず、思い込みを取り払いましょう!

一般的に「時制」と言うと (1) 現在形、(2) 過去形、(3) 未来形、(4) 現在進行形、(5) 過去進行形、(6) 未来進行形、(7) 現在完了形・継続、(8) 現在完了形・経験、(9) 現在完了形・完了、(10) 現在完了進行形、(11) 過去完了形・継続、(12) 過去完了形・経験、(13) 過去完了形・完了、(14) 過去完了形・大過去、(15) 過去完了進行形、(16) 未来完了形・継続、(17) 未来完了形・経験、(18) 未来完了形・完了、(19) 未来完了進行形、というように区分けされ、説明されています。

でも、まずはこの思い込みを取り払い、もっとシンプルに英語を英語のまま理解してみましょう。

---------------------------------

ここでは (1) 過去(2) Haveシリーズ(3) 現在(4) 未来、と区分けしてみていきます。

---------------------------------

PastTenseThumb

(1) 過去:(助)動詞の過去形

「いま現在」から「遠い距離」を感じる。過去に起きて過去に終わっている。
金太郎飴のようにぶつ切りなイメージ。
例:I went to New York a few years ago.
過去のぶつ切り情報だから「いつ?」という情報が欲しくなる。

過去形のぶつ切り感&「今」から遠い感覚 を上手く利用している表現
① 仮定法。
「あり得ない」という前提で話している。(例:If I were you…)
「現在から遠い場所」というニュアンスの感じられる過去形を使うことで、
現在(事実)からの距離を感じさせ、非現実さを表現している。
② 丁寧表現。
助動詞を過去形にすることで遠回しな表現にしている。
(例:Can you?→Could you?  Will you?→Would you?)
日本語でも「~して頂けましたら幸いです」と遠回しに言うことで
(自分が一歩引いて距離感を出すことで)丁寧さを出すことがある。それと同じ。

 

---------------------------------

HaveTense
(2) Haveシリーズ:Have+動詞の完了形

そもそもHaveと言うのは…
自分の身体周辺に感じるパーソナルな空間内に「持っている」イメージ。

現在完了形(Have+過去完了)
過去に起きたことが経験としてパーソナルなHave空間に入っているイメージの時、現在完了形を使う。
例:I have been to New York.
New Yorkに行った経験を大事にしている感がある。
過去完了形(Had+過去完了)
過去に立ち、その時点でHave空間に入っている経験をみて、振り返っているイメージ。
例:When I arrived, the presentation had already begun.
「着いた時」という過去の一点を足場にして、その時のHave空間の
状態を伝えている。
未来完了形(Will have+過去完了)
未来に立ち、その時点でHave空間に入っているであろう経験を予測しているイメージ。
例:Your English will have improved by the time you come back from Canada.
「カナダから戻ってくる頃」を足場にして、
その時のHave空間はこうなっているんじゃないかな?ということを伝えている。

継続?経験?完了?
Have+完了形シリーズは、よく「継続・経験・完了」のどれを表すのか?というように分析されるが、
実はどれも「Have空間に入っているイメージ」が共通点。
前から継続していることだからHave空間に入っているのか、
大事にしている経験だからHave空間に入っているのか、
完了したばかりでその印象が強いからHave空間に入っているのか…という違いなだけで、
大事なのは「Have空間に入っている」ということ。

○○完了進行形?(Will have/Have/Had been –ing)
Have空間のイメージ+進行形の「躍動感、アクション感」の融合。
詳しくは現在セクションの進行形参照。

 

---------------------------------

PresentTense
(3) 現在:(助)動詞の現在形
「いま現在」というピッタリ感。自分との距離はナシ。

時空を超越した普遍性のあるものに対して使う(過去も未来もそうだと言えることや習慣)。
例:車を持っています。I have a car.
例:地球は大量の周りを周る。The earth orbits the Sun.
確定した未来の予定に対しても使える。確定しているから今の自分とのブレがない(ピッタリ感&距離がナシ)
例:明日絶対にあの車を買うよ。I buy the car tomorrow.
例:Ready or not, here I come.(かくれんぼの時、鬼が探し始める時の声掛け)

注意!
日本語で考える「現在形」は、英語の現在進行形に対応していることが多い。
例:私はいま、コーヒーを飲んでいます。→ I’m drinking coffee.

(3) 現在:Be動詞

省略されていない時は、そこに「在る」という力強さ。
例)I am a teacher.
例)“I’m not beautiful.” “Yes, you are!”
省略されている時は、オマケなイメージ。
例)I’m your friend. → 大事なのはI=your friend。
省略できる=ルールだから一応そこに置いておきましょう感。

(3) 現在:現在進行形(Be動詞+-ing、Have been+–ing)

活き活きとした躍動感やアクション感。
例)I’m dancing!
アクティブさが低めの動詞は現在進行形の形になりにくい(不可能ではない)。
例)I know it. → (´・ω・`) I’m knowing it.

McDonald’s 社がキャッチコピーとした “I’m lovin’ it.” というのは、アクティブさが低く
現在進行形になりにくいLoveという単語を(Loveは行動というよりも状態を示しているから)、
敢えて躍動感のある現在進行形にしている、オシャレな言語使用です。
---------------------------------

FutureTense

(4) 未来:Will

will は助動詞(動詞を助ける品詞)。動詞の前にきて話し手の気持ちを添える。

助動詞一覧

現在形 will can may shall must
過去形 would could might should
イメージ 意志 能力、可能性 許可出し感 提案、義務感 王様命令感
例文 I will marry you. I can marry you. You may marry me. You shall marry me. You must marry me.
雰囲気 あなたと結婚する意志があります。 あなたとの結婚は可能性としてあり得ます。(例:親の反対がない、法律的にも金銭的にも問題ない) あなた、私と結婚しても良いわよ。そういう許可をあげるわ。 あなたは私と結婚する義務があります。 私との結婚は命令だ。他の選択肢は一切ない!

will がある文章は、未来を向いているから「未来形」と思われがちだけど、あくまでも話し手の「意志」
未来を断言している「未来描写」ではない。

(4) 未来:Be -ing

現在進行形の躍動感を借りて、未来にそのまま進んでいくイメージ。予定。
例:I am buying the car tomorrow!

(4) 未来:Be going to+動詞

前置詞toのコアイメージ「矢印の感覚(→)」があるので、
「その方向へ進んでいきたい!」という希望が含まれているイメージ。
例:We are going to buy the car tomorrow.
上のBe –ingより勢いは劣るけど、冷静さがある。

※前置詞 toのイメージに関してはすずきひろし&ミツイ直子著「イラストで広がる英語の世界 ~前置詞編~」をご覧ください。

洋書を読んだり洋画を観たりして英語に触れる時は
表面的な単語の羅列の内容理解を目指すのではなく、
こうした「時制のイメージやニュアンス」をも感じていくように心がけましょう。